閃光のナイトレイド 13話
史実に従えばどう考えてもバッドエンドしかありえなかったわけだが、
それをうまくぼやかして、もしかしたら歴史は変わったかもしれない、
という可能性を残しつつうまく終わらせたと思う。
個人的には、歴史は変わらなかったんだと思うけれども。
本来の主人公は、葵たち4人のはずだが、
今回の話で目立ったのは、所謂「悪役」である高千穂勲と桜井。
というか、物語中で最も行動に筋が通っていたのが彼らだと感じた。
このアニメは、高千穂勲を中心に話が動いていたと思う。
上海に核を投下する、というのはとんでもない話に聞こえるけれども、
リットン調査団に核の威力を見せつけたにも関わらず、欧州列強は動じなかった、
という現実を踏まえると、日本を守るためには他に選択肢が無かったように思える。
それでも普通は、上海の人々を犠牲にするというのはためらわれるわけで、
実際に高千穂勲も迷い、それを雪菜に指摘された。
最後、雪菜をかばって死んだのは、雪菜を守りたかったということだと思うが、
もしかすると、誰かに自分を止めてほしかったということもあったのかもしれない。
桜井が二重スパイ、というのはある程度予想の範囲内。
まさか壱師が中国側のスパイだとは思わなかったけれどもw
桜井は完全に悪役のように描かれていたが、やり方はどうであれ、
彼も「日本を守りたい」という意思の下に行動していたわけであって、
その点で葵たちよりも行動に筋は通っていたように思える。
高千穂勲も桜井も、日本を守るために行動しながら、
結局、日本に核が投下される未来に落ち着いた、というのは皮肉な話だ。
感想書いてるブロガーも少ないし、注目度が低い作品だったけれども、
個人的には良作だった。スタッフの皆様はお疲れさまでした!
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