輪るピングドラム6話、「Mでつながる私とあなた」。
壮大なネタばらし回。
遂に苹果の日記帳の正体が明らかに!他人のものだというのは予想通り。
今回もギャグとシリアスのバランスが良く、何だかよく分からないが、
海のギャング・ウツボのシュールさが個人的に大ヒットwww
話的にはどんどん重くなっているのだが、ギャグを入れている間は、
まだ本気じゃないんだろう。多分。
というわけで、苹果の運命の日記帳は姉の桃果のものと判明。
その姉は随分前に他界しており、それを機にうまく回らなくなった荻野目家。
自分が姉と同じになることでその状況を何とかしようとしたがうまくいかず、
そんな時に姉の日記帳を見つけ、そこ記されていた文面に希望を見出し、
その日記通りに行動することにした、というのが苹果の行動の根拠だった。
「うまくいかず」云々と言う部分は妄想だが、両親の口論を目撃し、
そこから日記にすがるようになるまで、実に6年が経過しているわけで、
他人の日記帳の、得体の知れない「大切なもの」などというものに
希望を託していることも合わせて考えると、この6年の間に、
苹果がどれだけ家族の不和に心を痛めてきたのかは想像に難くない。
ただ、根拠のない希望の先に待つのは絶望でしかない。
実際、ここまで苹果が日記帳の通りに行動して目の当たりにしてきたのは、
両親の口論を目撃してしまった時よりもさらに状況は悪化したという現実。
苹果のことを考え、妻に桃果のことを引きずらないよう諭していた父は、
最早苹果よりも今の家族を優先するようになり、その苹果の母は、
桃果との思い出として非常に大切にしていたカレーの日をすっぽかす始末。
多蕗にしても桃果からは卒業し、新しい恋人を見つけてしまっているわけで…
もう少し状況が良ければ、苹果が桃果のポジションに置き換わることで、
万に一つくらいは家族が元に戻る可能性があったかもしれないけれども、
現在の状況を見る限りは完全に手遅れ。日記帳という希望にすがっても、
待っているのは、「結局どうにもならない」という厳しい現実だろう。
また苹果の周囲の人々は桃果から卒業していっているのにも関わらず、
苹果は桃果の幻影によって前に進めなくなっているようにも見えて、
その意味ではこの「希望」は苹果の時間をも奪っているとも言えるだろう。
苹果の回想シーン、彼女が日記帳を読んでいる傍らに「DEATH NOTE」と
書かれたノートが置いてあったのが非常に示唆に富んでいる気がしている。
この日記帳は希望ではなく、苹果に「時は戻らない」という現実を突きつけ、
そして彼女を止まった時間の中に縛り付ける「DEATH NOTE」なのでは
ないだろうか。
次回、相変わらず予告が謎…w
「奇跡の力」とか「代償」とか、さらに不穏なキーワードが…
この不穏さの終着点はどこにあるのか、多少ドキドキしながら見守りたい。
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