放浪息子8話、「春 ~Brand new me~」。
今回も非常に面白い。安那ちゃんの圧倒的な戦闘能力であったり、
それを目の当たりにした千葉さんのいつものやつ(笑)というコメディ要素、
そしてその困った経験を共有することで関係を修復したにとりんと高槻さん
というシリアスな要素、とバランスがとれていたように思う。
このアニメには、思春期の心の機微や性の問題、またそのややこしい
精神状態から派生するコメディ、描こうとしているものはいろいろあるが、
少なくともアニメ版の根底にあるのは「中心人物三人の友情」である、
というのを、今回の放送を観て改めて感じた。
思えば、開始当初のにとりん、高槻さん、千葉さんの関係は非常に悪く、
高槻さんと千葉さんは会話もしたくないというような冷戦状態。
にとりんは高槻さんにふられて悶々としていたわけだし、
高槻さんに関しても、ふった相手に対する態度があまりにも無神経。
にとりんと千葉さんの関係は本質的に一方通行(笑)なので、
ここは関係そんなに悪くなかった気はするが、他は本当に酷くて、
仲が良かった(らしい)小学生時代も今は昔、という感じだった。
ここまでこのアニメが時間をかけて只管にじっくりと描いてきたのは、
その険悪な関係が徐々に昔のような形に戻っていく過程。
高槻さんと千葉さんは少しずつお互いを許していき、前回で和解。
にとりんも、最初はこっちが不安になるくらい不安定だったが、
高槻さんを異性ではなく「信頼できる親友」として見られるようになった。
そして今回、高槻さんがにとりんを異性として意識した上で、
安那ちゃんの件で疎遠になっていたにとりんとの関係を元に戻した。
にとりんに彼女ができたなど、それぞれを取り巻く環境は変わっただろう。
しかしこの三人の仲は、一時的に見えづらくなることはあっても、
最終的には元の場所に戻ってくる、その友情の美しさが、
この作品を貫くテーマなんだろう、という印象を今回の話から強く受けた。
最終回のラストシーンはこの三人で締めるのかな、と予想してみる。
次回はタイトル的に安那ちゃん無双なのかと思ったら、
次回予告的には高槻さん無双なのか… 何にせよ楽しみだ。
にほんブログ村
-- 続きを閉じる --